職場での後輩や部下の指導って簡単ではありません。
今日は私の人生で初めてやらかした後輩指導での失敗談です。
卒業後最初に勤めた会社での出来事です。
私は入社二年目となり、後輩ができました。
5、6人の新人にそれぞれ上司があてがった先輩社員の指導係のひとりに私も任命されたのです。いわゆるマンツーマン指導。
物作りの現場において、私はどちらかというと仕事が速いタイプです。
速い反面、そのクオリティといえば合格ラインギリギリを狙うというもの。逆を返せば淡白で粘着性に劣る仕事ともいえます。
私の担当した後輩Aさんは、この私とは正反対のじっくり物事に取り組むタイプでした。
しかもちょっと大人しめで自分から何か言うのが苦手なようで、わからないことがあってもなかなか聞きにくるということができません。私も自分の仕事がありながらの指導となるので、あまりAさんの様子をこまめに気遣うことができていませんでした。
毎日2、3度は進捗を見るのですが、なかなか私の思うようには進んでいない様子。
「何につまづいてできてないのかなぁ」と不思議に思い、
「なんでできてないの?」と聞いても、Aさんは
「すみません、すみません。」と言うばかりで私の納得する答えをくれません。
辛抱強く一週間待ちましたが、やなり仕事はほとんど進んでいませんでした。
私は今度こそ進まない理由を聞き出したいと思い、
「一週間かかってなんでできてへんの?これ3時間でできる仕事やで?」
と言ってしまいました。
その後しばらくして、Aさんは退職してしまいました。
当時の私は自分の物差ししか持っていなかったんだと思います。
それを証拠に、同僚から「みんなはあんたと同じやないねんで。」と言われことを思い出します。
それ以来、他者のことを考える際には「自分だったらこうだけど」と一旦自分に前置きした上で、「なぜこの人はこういう行動をとるのか(とれないのか)」をできるだけ相手の立場で考えるようにしようと思いました。
私が21歳のころの出来事です。