なこのすけらいふ

体験したこと、感じたこと、考えたこと

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オフィスファッション今昔

 

36年会社員を経験しました。

合計8社に勤めましたがいずれも業種はメーカーで、制服のない会社です。

 

最初の会社は京都の帯地メーカーでひたすら帯地の金彩加工をする仕事だったので、服装はかなり自由でジーンズもOKの職場でした。

 

その後は協力工場や得意先などへの外出なども多い職場に替わったため、さすがにジーンズとはいかず、いわゆる自分の考えるオフィスファッションで出社していました。

 

その中でも自分としての最低基準は「ストッキングの着用」と「おしゃれであること」の2点です。

おしゃれについてはかなり主観的な要素になるので難しいのですが、ストッキングについては私にとって会社員生活の必需品でした。

 

今年の2月まで勤めた最後の会社では、20~40代の女性社員たちは、内勤であれ営業であれみんなストッキングなしの「生足」でした。

 

自分としては「これが今の感覚としてはOKなわけかしら」と思いつつ違和感はぬぐえませんでした。

「もし外出先で履物を脱ぐシーンがあったらどうするのかなぁ」と少しハラハラもしたりして。

 

営業なのにダブルガーゼのブラウスにスウェードのスカート、ロングブーツの部下もいて、やんわり注意すると「肌が弱くて冷え性なので」と言われてしまいました。

 

営業は、予期せぬ得意先のご不幸ごとや重大クレームのお詫びで訪問することがありますので、「せめてダークカラーのスーツをロッカーに準備しておいてほしい」とお願いしましたが、今はちょっとした注意も「ハラスメント」と言われるリスクがあるので、とても気をつかいます。

 

思い出してみれば私もかつて会社の50周年の式典に黒のパンツスーツを新調しようとしていたところ女性上司から「セレモニーでの女性の正式な服装はスカートなのよ」とアドバイスされ、急遽スカートを買いに行ったことがあります。

 

当時はジャケットの下のインナーに襟なしはオフィスにふさわしくない、と主張する人事総務の男性社員もいました。ここはゴルフ場か、と思いましたが。

 

価値観の多様化で、オフィスファッションの正解がとてもわかりくい時代になっています。

 

社内だけでなく、社外の様々な属性の人に対応する社会人としては「清潔感があって相手に不快感を与えない」という点だけおさえれば及第点というところでしょうか。