一昨年の10月に施設で看取った連れ合いの母ですが、足の爪が酷く盛り上がって厚くなっていました。
施設の看護師さんによると爪水虫になっていたようです。
5年前に施設へ入所してからも、度々会いには行っていましたが、話すことがメインになっていたので特に本人から言われない限り足の爪の様子まで見てはいませんでした。
コロナになって面会はガラス越しかオンラインだけとなり、直接触れ合うことができなくなったのでなおさらです。
それまでは歩けていたのに、完全に車椅子生活になってしまったのもコロナ中のこと。
一昨年の6月に誤嚥性肺炎で入院、肺炎治療が終わって急性期病院からリハビリ病院へ移り、そこで3ヶ月過ごしましたが回復せず、元居た施設へ帰っての看取りとなりました。
看取り期間の11日間は、施設長さんの判断で私たち家族の面会が24時間自由になりました。
他の入所者さんとの接触を減らすために、二階だった義母の部屋を一階に引っ越ししてくださり、私たち家族と義姉家族が交代で見守りました。
爪水虫を見つけたのはそのタイミングです。
「布団にひっかかるから爪切ってほしいねん。」
と義母が言います。
施設に入所するまでは、義母の足の爪は私が専用の爪切りニッパーで切っていました。
でも義母の爪はこれまで見たこともないほど大きく盛り上がって、触れると今にもポロッと取れてしまいそうです。
施設の看護師さんに相談しましたが、下手に切ろうとしない方がいいと言われて結局何もできませんでした。
施設の高齢者が爪水虫になるリスクが高いのは知っていましたが、コロナで会えなかったとはいえ、通院が必要なときは私たち家族で連れて行っていましたから、そのとき足の確認もすればよかったのに、と今では義母に申し訳なく思います。
コロナは誰もが等しく会いたい人に会えないという体験をしているので受け入れるしかないのですが、直接触れ合うことができないのはやはり辛いものですね。
家族みんなで最期まで見守ることができたのは、せめてもの幸せでした。