50代にもなると身体中のあちこちが痛くなります。
特に肩とか膝とか股関節とか関節周りが痛いと素人判断で「筋が固まっているから、とにかくストレッチと筋トレしよう」となってしまいませんか?
YouTube動画でストレッチと筋トレ
私はとにかく、痛い部分を「鍛えなくては」と思い込み、YouTubeでストレッチと筋トレに励んでおりました。
高齢者がストレッチをやって180度開脚までできるようになり、怪我も減ってハッピー!みたいなことをテレビでもよく見かけます。
さすがに180度開脚までは目指しませんが、せめて45度くらいでも安定して開くようになりたい、という気持ちでした。(嘘のようですが、私の開脚は肩幅が限界です。)
YouTubeってきれいなお姉さんや元気なお兄さんも励ましてくれるし、けっこう頑張れちゃいますよね。
いや、もうほんとに頑張ったんです、毎日。
そしてストレッチはほんとに痛かったです。特に伸ばしているときより、伸ばし終わって戻すときが猛烈に痛いんです、股関節が。
この時点で「なにかが間違っているのでは?」と気づくべきでした。
ですがこのときの私は「このストレッチさえ克服すれば長年辛かった股関節痛も楽になるはず」と医学的になんの根拠もない意味不明な思い込みにとらわれていました。
これが俗に言う「認知バイアスがかかっている状態」だったのかもしれません。
2、3ヶ月YouTubeでのストレッチを毎日続け、関節稼動域は確かに少し広がったような気がします。
ですが痛みが日ごとにひどくなり、さすがに「外出先で和式トイレしかなかったら詰む!」というレベルに到達しました。
「これは一度ちゃんと整形外科で診てもらい、理学療法士の指導でちゃんとやらないとマズイのでは?」と思うようになりました。
整形外科のリハビリで
整形外科では、「レントゲン所見からみても稼動域が狭すぎる」との診断で2週間ごとの理学療法士さんのマッサージと、教わった毎日の家でのリハビリに励みました。
このまま歩けないほどの痛みになると「いずれは手術」と言われましたので、けっこう真面目に取り組みました。
理学療法士さんのマッサージでは、施術前後で確かに稼動域は少し広がります。(さすがプロ!)
家では、テニスボールを壁と固くなっているお尻の筋肉にあてて行うマッサージと、片膝を立てて後ろの脚を伸ばして股関節の前の筋肉を伸ばすという運動です。
なんでもやりすぎはよくないのですが、私はこのストレッチでも頑張りすぎて更に痛みを増幅させてしまいました。
理学療法士さんに相談したところ、「筋肉が緩んでない状態で伸ばすから痛みが出るわけなので、テニスボールでもっとしっかりマッサージしてからストレッチしてください」といわれ、やってみました。
ただ、この立て膝ポーズ、ポーズをとるだけで私には十分痛いのです。
続けること5ヶ月、初診時の傷みからは若干よくなったものの、保険診療上リハビリを続けるのは5ヶ月が上限とのことで整形外科でのリハビリも終了しました。
その後、健康本とプールでの運動で劇的に痛みが改善したのはこちらの記事のとおりです。
50代には「痛い」と感じるストレッチは危険!
私はせっかちな性格なので、すぐ効果を得たいという気持ちでストレッチも筋トレも負荷をかけすぎるクセがあります。
今回のことで文字通り「痛いほど」学んだのは、50も過ぎれば若いころと違って痛みを伴うストレッチは逆効果、ということです。
筋肉は「痛い」と感じたら伸ばしても逆に縮こまるそうです。よく「いた気持ちいいところまで伸ばしましょう」といいますが、私的には「いた気持ちいい」から「痛い」への境目がよくわからないというか、「いた気持ちいい」をちょっと超えるとそこはすぐ「痛い」の領域になってしまうので、「いた気持ちいいの手前」まででやめておくのがよさそうです。
加齢に伴う関節痛では無理なストレッチで痛めた関節周りの回復が難しいように感じます。
これからストレッチ運動を検討されている方は、なにとぞ無理なさいませんように。
くどいようですが、プールでの運動がおススメです!