職場の会議で議事録係になったことはありますか?
どんな職場でも大なり小なり会議というものが行われています。
そして会議につきものなのが議事録。
今日は、議事録係を引き受けることはメリットがいっぱいだというお話しです。
「自分に議事録係が廻ってきたらいやだなぁ」と思っている人は多いのではないでしょうか。
時間もかかって面倒ですし、文章作成に自信がなければ更に億劫です。
ですが、私は35年のサラリーマン生活を通じて「議事録係はメリットがいっぱいあるなぁ」と常々感じています。特にメリットだと感じていることが四つありますので、ご紹介します。
◆会議の内容の理解が深まる
会議によっては、出席者それぞれが自分の意見を発言しただけで、結論がどう落ち着いたのかその場でわかりにくい、ということも往々にしてあります。
議事録を引き受けたのはいいものの、その会議の内容に曖昧さが残ってしまっては正確に記録することができません。
そんなときは本来議長がその場をまとめるべきなのですが、そのまま次の議題に移ってしまいそうなら、「ただ今の議題の結論は〇〇ということでよろしいですか?」と確認できるのは議事録係の特権です。だって、会議の内容を正確に記録するのが役目なのですから。
こういった視点で会議に参加すると、会議内容の理解はただ参加するより一層深まります。
◆文章力が鍛えられる
なにが書いてあるのかわからなければ議事録の意味がありません。
普段から文章を書き慣れている人であっても、他人にわかりやすい文章を書くのは意外に難しいということに気づくと思います。しかも議事録はその場にいない人にも状況がわかるように記載する必要があります。
書き上げた議事録をまずは自分で読み返してみて、誤字脱字、変換ミスがないか、文章がおかしなところはないかセルフチェックします。
それから、出席者全員に内容に間違いがないかをメールでチェックしてもらいましょう。わかりにくい部分や、理解間違いなどがあれば指摘をもらえるはずですので、自ずと文章力が鍛えられます。
この時、チェックの期限はメールに必ず記載し、期限内にもらった指摘などがあれば修正し「最終版」として改めて出席者に送付します。
◆感謝される
議事録係は面倒だからと誰もが避けたがる仕事ですので、他の人から感謝されるでしょう。もちろん、改まって感謝の言葉をわざわざ伝えてくれる人がどれほどいるかはわかりませんが。
でもここは素直に「感謝されているはずだ」と思っておくと精神衛生上もいいですよ。
◆ソフトパワーによって会議をコントロールすることができる
これが議事録係の最大のメリットだと思います。
先にも書きましたが、会議ではどちらともとれるような曖昧な結論で次の議題に進んでしまう、ということがけっこうあります。「結論が出なかった」というのもひとつの結論ですが、それさえうやむやになってしまうシーンってありますよね。
こんなとき、議事録係であれば自分の好ましいと思う方向へ微妙に寄せて記録する、ということだってできるのです。
ある意味、議事録係が会議の内容を少しばかりコントロールできてしまうことに、議事録係をやりたがらない人たちは気づいていません。
会議は、会議をすること自体が目的ではありません。
話し合われ、合議された内容が数ヶ月後には「まるでなかったかのように」なってしまうと、何のために参加者の大切な時間を使って集まったのでしょうか。
会議を意味のあるものにするために、正確な議事録はとても重要です。
私は会議の議事録係をやるメリットについてこのように考えていますので、日ごろから誰よりも議事録を作成する機会が多いです。
みなさんはいかがでしょうか?