お題「これまで生きてきて「死ぬかと思った」瞬間はありますか?身体的なものでも精神的なものでも」
7年前、夫婦で宮古島に旅行に行ったときのことです。
シーカヤックで無人島へいき、そこでシュノーケリングするツアーでの出来事。
その日は曇りがちではありましたが、波も静かで特に危険な感じがあったわけではありません。そもそも水泳は得意ではないがカナヅチでもありません。しかもライフジャケットも付けてるし。
海面にプカプカ浮いてしばらく海中のサンゴや小魚たちの景色に夢中になっていました。
ふと頭を上げて周囲を見わたすと、自分が思ったよりビーチからずっと離れた沖合にいるではありませんか。
「ひゃ~!」
っといきなり恐怖感に見舞われた私は、思わずそばにいた連れ合いにしがみついてしまったんです。
このときの心境が「とにかく自分が助かりたい一心」だったのを覚えています。
いざとなったら大好きな連れ合いより自分を守る行動になってしまうのか…と、自分の動物的本能に驚き、そしてとても落ち込んだ出来事でした。
その後なんとか気持ちを落ち着かせて泳いでビーチに戻り事なきを得ましたが、更にこのとき私の頭に浮かんだのが「離岸流(りがんりゅう)」。
子供のころ鳥取の海で従兄弟家族と海水浴に行ったとき、幼い妹が浮き輪につかまったまま瞬く間に沖へさらわれてしまったことがあり、慌ててビーチにいた伯父が助けにいったことがあったんです。(伯父はライフセーバー並みに泳げるタイプだったことはラッキー)この話は長じても繰り返し親がするので、自分の中で「離岸流はとても怖いもの」というすり込みが出来上がっています。
今、「離岸流につかまったらビーチと平行に泳いで逃れる」という知識はありますが、水の中では、まして足の着かない場所ではちょっとした恐怖心から慌ててしまうものです。
あの宮古島での体験後は、海では波打ち際でしか遊べない50代になってしまいました。
自分には、ダイビングとか、絶対無理だわ…