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初めての外乗で注意したいこと 乗馬の思い出 その2

梅雨も明けて夏休みですね。
最近乗馬を始めた人は、この夏休みに野外騎乗、外乗(がいじょう)へのチャレンジを計画しているかもしれませんね。今日は乗馬を始めたばかりの方へ、外乗で注意したいことをまとめてみました。

はじめに

森の中や海岸を馬と一緒に駆け抜ける外乗は本当に爽快です。
でも、外乗は馬場での騎乗と違うリスクも伴います。

地面が常に柔らかいとは限りませんし、いつもの馬場でのレッスンと違って自分で馬をコントロールしなければなりません。

私は乗馬クラブに入会して駈歩(かけあし)ができるようになると、さっそく何度も外乗にでかけましたが、運悪く落馬したこともあります。

乗馬では落馬は完全に避けるということはできませんが、安全に楽しむためにもどういったリスク要因があるのかは事前に把握しておくべきだなと、後から思いました。


私の外乗での落馬体験

グループ10人で行った、山と海を走る20キロのコースです。
海岸の波打ち際を気持ちよく走っていたとき、併走する馬と喧嘩になり振り落とされてしまいました。

砂浜って柔らかいイメージですが、波打ち際は海水を含んで固く締まったコンクリート並みの硬さ、腰を強打して半年ほど痛みが続きました。

痛みはあるものの動けていたので病院へは行きませんでしたが、靴下をはくのもしばらく苦労しました。

 

外乗では「はじめまして」の馬に乗りますから、自分の乗る馬と他の馬の個性や関係性なんかはわかりません。

このときの併走した馬は、私たちの人数が多かったので外乗に出せる馬が足りず、周辺の別の乗馬クラブから借りた馬だったとのことで、馬同士が慣れていなかったようでした。

つい気分が高揚して馬同士を近づけすぎたのは本当に反省点でした。

外乗を安全に楽しむために

外乗では、普段の馬場でのレッスンとは違った楽しみがある反面、アクシデントのリスクはどうしても上がります。

外乗の施設では十分訓練された落ち着いた馬を提供してくれますが、それでも馬にはそれぞれ動きや性格に個性があります。

馬と乗り手の相性はとても大事ですから、自分が苦手な馬のタイプは施設側にしっかり伝えることが大事です。

施設側は逆に私たちのことを知りませんので、遠慮せずに言いましょう。

 

ちなみに私は、股関節の可動域が狭く動きが悪いので、反撞(はんどう)の大きい馬の動きについていくのが苦手です。

そのことを伝えずに振り分けられた馬の高い反撞についていけず、速歩(はやあし)で落馬してしまった、という情けない経験もあります。

乗馬歴20年の私の外乗経験で得た、気を付けたい事柄をまとめておきます。

これから初めて外乗にチャレンジする、という方のお役に立てばうれしいです。


外乗のコース選び

コース選びは、グループで行くなら一番初心者のレベルに合わせたコースを選びましょう。これは登山など、どんなスポーツでも同じことだと思います。

レベルについてはあまり無理をせず駈歩(かけあし)の練習を始めたばかりの人の初めての外乗であれば、常歩(なみあし)と速歩(はやあし)のコースくらいがおすすめです。外乗がどんなものかわかったら、次回からは駈歩コースにチャレンジする、というのでどうでしょうか。

グループの中で初心者の人は案外仲間に気を使って無理をしてしまうかもしれませんので、上級者の人は多少我慢をしても初心者に合わせてあげてほしいと思います。

もし初心者コースが物足りないのであれば、レベルが揃った仲間とだけ行くか、いっそのことコースを分ける計画でスケジュールを組んだ方が安心して楽しめます。

道草は食べさせない

自然の中での外乗は、馬にとって「お菓子の家」みたいなものです。左右に美味しそうな草がたくさんあるのに人を乗せて歩け、といわれているのですから、スキあらば道草しようと狙っています。乗り手を「チョロい人」と判断したら、馬は迷いなく道草を喰って動かなくなりますので、休憩中以外は絶対に食べさせないようにしましょう。

なぜなら、チョロい人と認定されてしまうと、その後も勝手な動きをされて危険だからです。初心者は、道草で馬の首が下がって手綱を引っ張られただけで落ちてしまうことだってあります。

 

外乗での乗り方(騎乗姿勢)

駈歩(かけあし)を含むコースで参加するなら、ツーポイントシートをマスターしておくべきです。ツーポイントシートとは、鐙に乗せた両脚に重心をかけてお尻を軽く浮かせる乗り方です。

馬も背中を楽に動かせて、走りやすくなります。

稀に初心者ではないのに「自分は馬場しかしないから」と、ずっと鞍にお尻をつけて乗り続ける人がいますが、たいていお尻を擦りむいてしまいます。

前の馬を抜かない

初心者の外乗では普通先頭と最後にガイドさんがつきます。(状況によっては先頭のみ)

先頭のガイドさんが全体のペースをコントロールしますので、絶対に前の馬を抜かないようにします。

前に出ようとする馬を抑えられないということは、馬をコントロールできていない状況ですので危険です。

また、前の馬との距離を開けすぎない(遅れ過ぎない)ことも大事です。途中で道草を喰いだして前との距離が開いてしまい、気づくと前の馬が見えなくなったりすると、馬は急に不安になって猛スピードで追っかけて走り出すことがあります。


帰り道での注意

馬は外乗のコースを熟知しています。往きはダラダラ歩いていても帰り道は急に元気になってスピードアップすることも。

レッスンでも馬場の入り口に向かう方向へはやたらと速くなる馬がいますよね。

馬任せにせず、馬としっかりコミュニケーションをとって最後まで安全に外乗を楽しみましょう。

自然の中を馬で掛けるのは爽快です。

乗馬を始めたばかりの人は、暴れん坊将軍(古い?)のように白馬で海岸線を走ってみたい、と楽しみにしている人も多いでしょう。

下調べをしっかりとして、万全な体調で外乗を楽しんでくださいね!

北海道の外乗で乗せてもらった馬の似顔絵を描きました!

私の乗馬のバイブル「イラストガイドで馬に乗ろう」をご紹介します。

馬術の基礎がわかりやすいイラストで解説されていて眺めているだけでも楽しい本です。乗り方だけでなく馬具や手入れのことも書かれていて、馬関係の本で一番好きな本です。