最近は少ないかもしれませんが、世の中には聴講生に向かって「なぞなぞのような質問」をしてひとしきり答えさせ、そのあとそれらの答えを全部否定してから持論を展開する、という講義スタイルの講師がいます。
講義の導入として興味を引きつけるための手法としてはアリだとは思います。
でも聴講生側からするとヘンに緊張しますし、当てられてネタにされるのも気持ちのいいものではありません。
今まで、なんとなくこうした話し方をする人に「違和感」を持ってきましたが、このような話し方は講義に限ったことではなく、会社の中での会議なんかでも起きていたなぁ、ということに気づいてきました。
社長さんと呼ばれる立場の人にわりに多い話し方です。
たいてい、話す自分は聞く相手より上なんだ、ということをアピールしたくて自然とクセづいている感じがします。
待てよ。
自分は大丈夫か…?
とも思います。
新人研修などでセミナー講師をする際、できるだけ相互コミュニケーションをとりながら飽きさせない話し方にしようと工夫してきたつもりでした。
その中でそんな流れで話していたシーンはなかったかしら?
振り返って「絶対なかった」と言いきれる自信がないことに気づきました。
今は退職して、人さまに何かを講義するような機会はもうないと思いますが、自分がイヤだと思うことを実は人にしていないか、ということにもっと敏感になった方がいいかな、と思いました。