日本画の白い絵具『胡粉(ごふん)』の準備がめちゃくちゃ面倒なことを先日書きました。
実は日本画は、胡粉だけでなく、『岩絵の具』についても扱いが面倒なんです。
準備は胡粉のようにすりつぶして練って団子にして叩いて溶いて。。。のような工程はなく、膠液で練って水で溶くだけで使うことはできるのですが、こちらの面倒はむしろ『後始末』です。
日本画の絵具、特に『岩絵の具』といわれる絵具は主に鉱石を砕いた粉で作られているとても高価な絵具で、天然鉱石を砕いたものはとりわけ高価です。
なので、余った絵具を捨てずにリサイクルして使いたい、と考えるのは人情です。
先週3日間描き進めたときの岩絵の具の残りを膠抜きしました。
『膠抜き』というのは、溶いた絵具の膠分を抜いて、元の粉状の絵具に戻す作業のことをいいます。
工程はそれほど難しくなく、
1)溶いた絵具の残りを一旦乾燥させる
2)お湯を注いで指で絵具粒のまとっている膠分を拭い去るように溶き、沈殿させる
3)上澄みのお湯を捨てる
4)上記を3回繰り返し、完全に乾燥させて出来上がり
という感じになります。
写真は、試験管みたいなガラス瓶に入っているのが買った状態の岩絵の具、絵皿は膠抜きして乾燥させた絵具、袋に入っているのは以前膠抜きした絵具です。
吹けば飛ぶようなほんの少しの絵具の粉たちですが、この先大きな画面に塗ることになるとそれなりに量が必要になってくるでしょう。
現在無職の自分としては、少しでも節約したいところです。
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