今年から日本画を習い始めていますが、日本画って本当に手間がかかって面倒です。
一昨日から少しずつ絵具を使って描いています。
描くにあたって、一番最初にやることが白い絵具『胡粉』の準備です。
これが超時間がかかるんです。
胡粉は、ものすごくざっくりいうと、イタボガキという貝やホタテなどの貝殻からできた白い粉です。
まず、前の晩からふやかした膠を湯煎で液状に。これが胡粉を画面に定着させる定着材となります。
そして、フレーク状の胡粉を乳鉢でスリスリして粉状にします。
絵皿にとった胡粉に膠液を1滴ずつたらして指で練っていきます。
最初はボロボロして、まとまる感じがまったくしないのですが、根気よく1滴ずつ繰り返していくとある瞬間に急にまとまりだします。
白玉団子や蕎麦を打つ感じと似ています。「耳たぶくらいの硬さ」というのも同じです。
胡粉団子ができたら、今後は『百叩き』といって、更に団子を打ち付けること100回、これで胡粉団子は完成です。
完成した胡粉団子は皿の中央に平たく押し付けて、水を少しずつたらして指で溶いていきます。
これでやっと『白の絵具』が完成するといいう、超面倒な日本画。
実は一昨日、私はこの胡粉準備で『百叩き』の工程を忘れてしまいました。。。
「百叩きをしなければ剥落しやすくなる」ということもいわれているようです。
見た目や描き味では私には違いがわからないので、今回はこのまま進めることにしました。まだ練習段階ですからね。
膠液は使い終わった残りを毎晩冷蔵庫に入れて保管します。冷えると煮魚の煮凝りのように固まりますので、また翌日使う際に湯煎で溶かします。
と、このように日本画の『白い絵具』の準備だけでも全行程30分程度かかります。
日本画を始めてみよう、と思われた方は、まずこの面倒な作業に耐えられる自分かどうかを自問自答してからのの方がいいかもしれないですね。
私も「知らなかった」ひとりでございます。。。
ただ、この胡粉を画面に塗った質感は「マットなのにツヤ感がある」というとっても魅力的な風合い。
「なりたいお肌」ってやつです。
胡粉ネイルってのはあるけど、ファンデーションの原料にはなれないのかしら。。?