この春、通信制の大学に入学しました。
テキストでの学習を経てレポート提出までを今のところ順調に進捗させていますが、通信制という学び方は初めてで、とまどうことも多いです。
というのも、過去に自分が経験した通学制の短大に比べて、単位習得が難しいと感じているからです。
私が短大を卒業したのは40年近く前のことですから、今の大学とは比較できないかもしれませんが、通学時代は授業にさえちゃんと出席していれば試験を受けることができ、成績はともかく受けた試験で落としたものはありません。
「日本の大学は入学は難しいが、卒業は簡単」と、当時よくいわれており、私もバイト三昧の学生生活を送っていました。
一方の通信制大学ですが、試験を受けるためにはまずレポートを提出して合格を得なければなりません。
そのレポートが、テキストをじっくり読んで理解し、テキスト以外の文献も調査して自分なりの見解・考察をもって仕上げなければならず、レポート提出にこぎつけるまでには相当数の学習時間を要します。
また試験はオンライン受験ですが、出題範囲が広く時間制限もあって、かなりの事前準備が必要です。
あくまで始めたばかりの私個人の印象ですが、通学制の大学と比較して通信制の大学を卒業するのは難しそうです。
ネットで調べてみても、通信制大学の卒業率は一般の通学制の大学と比較するとかなり低いようです。
通信制大学の卒業率が低い理由ですが、私は下記の4つの理由が考えられると思います。
1)入学が簡単
2)単位取得が難しい
3)自発的な学習が必須
4)そもそも卒業を目的にしていない学生がいる
通信制大学では、簡単な書類審査はありますが、そもそも入学試験がないところがほとんどです。私の入学した大学でも試験はありませんでした。
入学してみると「思っていたレベルと違って、学習についていくのが難しい」と感じる人もいるようです。
私の同級生の中にも、前年に入学したコースの授業についていけないのでコース編入した、という方がいました。
単位習得の難易度については、冒頭にお話しした通りです。
一通りテキストを熟読し提出までこぎつければ、成績はともかくなんとかなりそうな気配ではありますが、先輩方からは「何度も不合格になっている」ということも聞きますので、あまり甘く見ない方がよさそうです。
通信制大学での学習は、授業のスケジュールがないので自分のペースで進めることができます。言い換えれば誰にも強制されないでの、自発的に学習へ向かう習慣が必要です。
同級生との交流も作りにくいので、モチベーションを保つのも難しくなります。
最後に、「そもそも卒業が目標ではない」という学生も一定数存在するということです。
学生の多くが学び直しの社会人ですが、定年退職後や主婦の方も多く、知的好奇心を満たすために入学している人も多いです。(私もそのひとりですが)
そうした人たちは、自分の興味のある科目だけを履修し、必ずしも卒業要件を満たす単位習得にはこだわっていないようです。
私は入学したばかりで、通信制大学についての理解はまだ深まってはいませんが、「卒業すること」だけが第一目標であるならば、通学制の大学の方が近道であることは間違いなさそうです。