なこのすけらいふ

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ヒトの不思議「毛」のお話し

美容関係の仕事で頭髪育毛系の製品開発のウェイトが高めなので日常的に「毛」に関する情報収集をしています。

美容の観点からは頭髪、いわゆる髪について多くの人が不満に思う点は

・くせ毛
・パサつき、広がり
・ツヤがない
・まとまりがない
・薄毛

と、このようになります。

その中でも「薄毛」は他の悩みを大きく引き離して最もディープな悩みとなっています。

男性も女性も多くは壮年期以降に加齢による薄毛を経験します。

ですがAGAとよばれる「男性型脱毛」は早ければ20代から始まりますし、更年期以降の女性も頭頂部から頭皮が透け始めます。美容の観点から残念な気持ちになるのではないでしょうか。

このように髪については、「薄毛、抜け毛を改善すること」が、人々のニーズの肝になってきます。

一方、脚や腕などの体毛については「ない、または少ない、薄い」が現代人のニーズです。「体毛を濃くしたい」なんていうニーズは令和のこの時代ほとんどありません。

体毛のほかにも身体中様々な「毛」があり、それぞれのニーズがまたそれぞれです。

まつ毛
多くの女性がこぞってまつ毛を長く、濃くしたい、と思っています。つけまつ毛、まつ毛パーマ、まつ毛エクステンションなど物理的にまつげを「盛る」手法も充実していますし、「まつげ美容液」なるまつげの育毛剤も人気商品となっています。

眉毛
眉毛の形は時代によって流行が変化します。細い眉毛が流行した時は抜きまくっていた人たちが、太い眉毛の流行時代に入って大いに困る、ということもよく聞きます。
眉毛に関しては「増やしたい」「減らしたい」どちらのニーズもあるということです。

ヒゲ
中東などでは男性美容に美しいヒゲは欠かせないようですが、日本ではヒゲが禁止の職場も多いです。またヒゲを好む女性も少なく「青ヒゲ」「ドロボーヒゲ」など揶揄されることもあり、若い男性を中心に脱毛サロンでのヒゲ脱毛は人気となっています。

腋毛
私の子供時代には女性でも腋毛を処理していない人はいましたが、現代ではほとんどの女性は腋毛処理をしています。近年では男性も処理する人が増えており、若手のスポーツ選手なども脱毛派が増えている印象です。体操の内村選手はナチュラル派、橋本選手は処理派のようですね。

アンダーゾーン
近年急速に若い女性の間でアンダーゾーン脱毛が人気です。私の周囲では、母娘で脱毛サロンに通う人が多い印象です。将来介護される場合の介護士さんへの配慮から「介護脱毛」という言葉も出てきました。

このように身体中様々な「毛」が生えており、人々は「生やしたい」「脱毛したい」と考えています。脱毛であれば抜いたり剃ったりレーザーを当てたりと物理的な対処法がありますが、問題は「生やしたい」方です。

「毛」はすべてヘアサイクル(毛周期)という、毛根からの毛の生まれ変わりのサイクルに支配されています。

そして身体の部位によってヘアサイクルに影響する因子は異なっているので、男性の薄毛と同じ対策が全て女性のまつげに効果的かというと、そんなことはいえません。身体中の「毛」は、とても複雑な事情の中で生えたり抜けたりしているので、都合よく自由自在に生やしたりはできないのです。(医薬品を使えばかなりの確率でAGAは改善しますが、保険適用外で継続して費用がかかります。)

哺乳類の中でも全身毛で覆われていないのは人間くらいのものです。

どこの毛は「たくさん欲しい」とかどこの毛は「いらない」とか、他の動物からしたら「人間ってヘンな動物だなぁ」と思われているかもしれませんね。

こんなことを考えながら、日々薄毛対策やまつげの伸びる化粧品開発に勤しんでいます。

「ニンゲンって、なんで部分的に毛がないの?」